長々と続けてきたへなちょこ縦走記もようやく最終日となりました。
ワタクシはどんなところでもすぐに眠ることが出来るというのが特技なのですが、
この夜ばかりはなかなか熟睡出来ず、浅い眠りと苦しい咳で起きるというのを
何度も繰り返しました。
ホント、寝れないというのはツライですね。
翌朝ゴソゴソとテントから這い出し外に出ると、あたり一面ガスで真っ白でした。
とりあえず雨降っていないからいいかと思いつつコーヒーを沸かしていると、
次第にガスが取れて晴れてきました…
テントの真正面に剣岳の雄姿が・・・
手前の山腹に濃い山影が映り遠近感を感じさせませんが、
素晴らしい景観です。
コーヒーを飲みながら景色を眺め、朝から至福の時を過ごしました。
今日歩くコースの全容が見えています。
尾根沿いに歩き爺ヶ岳を目指し、その後右端にある種池山荘から左に折れて
下山ルートの柏原新道に入ります。
しかし今日は天気が下り坂で、昼には雨になるという予報。
天気が持つうちに尾根歩きをしておきたい。
冷池山荘にてお手洗いを借りて出発。
写真に撮り忘れましたが、冷池山荘はなかなかお洒落で立派な宿でした。
因みにカラダの具合は、前日あまり寝れていないながらも何とか大丈夫そう。
当然本日も痛み止めを服用し風邪の症状をごまかしています。
爺ヶ岳への尾根道は開放的でとても明るい雰囲気です。
傾斜も緩やかで歩きやすい。
爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳間がとても人気のあるルートというのもわかりますね。
一泊2日で往復する登山客が大勢いました。
右手を見ると、沢筋の向こうに黒部峡谷が広がってました。
早くも雲が広がってきました。
登山道は相変わらずいい感じで続いています。
関西から来た80リットルのザックを背負った初老の方と話し込みました。
60代半ばながら普段はMTBに乗っているというアウトドアオヤジで、
MTBの話になると止まらない。
居間には珍しいコルナゴの鉄フレームを飾り悦に入っているとのこと。
しかしホントに山には明るく元気な中高年が多い。
そういう人の飾らない話を聞くのもまた楽しい。
フレッシュなコマクサ発見。
自分がヤマで見るコマクサはイマイチ新鮮さに欠けるのが多いんだけど、
これは綺麗なピンク色です。
爺ヶ岳(南峰)登頂!
丸くなだらなか印象の山頂です。
すでにガスに覆われつつあり、展望はほとんど効かず。
ここでしばらく休憩。
今回の縦走目的の五竜岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳の登頂は果たせました。
満足した気持ちで爺ヶ岳から下っていきます。
後方の爺ヶ岳。
名前の通り穏やかな山容です。
この左側斜面に、爺ヶ岳の名前の由来となった種まき爺さんの雪渓があるらしいです。
種池山荘に着き、ここでお昼としました。
しかしこの頃から雨が本格的に降ってきました。
4日間の縦走も、あとは下山するのみ。
久しぶりにレインスーツを着込み、カメラも厳重に防水処理を行い出発。
よってこの後の写真はありません。
柏原新道はきちんと整備された登山道でした。
しかし悠々と下山するつもりが最後に事件が…
下山中2時間を過ぎるあたりから、脚に疲れを感じ始めました。
疲れてくると2年前にスノーシューで捻挫した左足首の踏ん張りが効かなくなるのですが、
今回もそれで、何度か軽くスリップ。
ここで休憩すればよかったのですが、もうゴールだからとそのまま歩き続けていたら、
いきなりなんでもない斜面で足首を捻ってしまい、そのままオットット…と転倒。
右手に一眼レフを下げていたため、手を着けず右側に転がってしまい、そのまま
草地の斜面へ滑落。
久しぶりの転倒、そして滑落は初めてです。
2メートルほど落ちましたが、幸い怪我はなく両手が崖上に出せたため、
そのまま登って復帰。
滑落したことよりもカミさんの絶叫があたりにコダマし、そちらの方が恥ずかしく
そそくさと歩き始めました。
因みに転倒した場所は、岩場でもなく本当に何でもない斜面。
しかしよく起きる滑落事故は、実際こういう状況で起きているのかもしれない。
自身の状態を分析し、反省点を挙げてみると…
まず直接的な要因として、
・片手に一眼レフを下げ、片手でストックを突くというバランスの悪い下り方をしていた。
・疲れを感じていたのに休憩を取らず。
そしてそこに至る要因をしては
・自身の体重に対しザックが重すぎた。(バランス崩しやすく体力消耗しやすい)
・そもそも体調が悪い上に、さらに痛み止めで感覚を鈍くしていて、自身感じる以上に
体力消耗していた。
こんなところでしょうか。
そしてやはり最大の要因は、最初から体調管理できていなかったことにつきますね。
何とか縦走できたものの、これは素直に反省したいと思います。
しかし今回の縦走コースは非常に変化に富んだダイナミックなものでした。
次回はできれば唐松岳~不帰ノ嶮もコースに加えて歩いてみたいですね。
その前にきちんと体調管理することが肝要ですが・・・(苦笑)
長々と駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
お疲れ様でございました。
最後は雨+ちょっとしたトラブルがあったようですが
良い山歩きが出来て良かったですね。
"良い"と言っても体調がキツかったのは難儀でしたが・・・
ワタシも転んだり、迷ったり、滑落したり・・・
色々体験がございます。
大事になる前にヒヤリを与えてくれた
山の神様に感謝感謝(^^)
投稿情報: あひる | 2011/09/19 20:05
あひるさん、どうもです。
ホント今回の山行きは勉強になりましたデス。
体力には多少自信のある方でしたが、いろいろ考えさせられる
ところ大でした。
山登りのカラダ作りは、いくら平地でトレーニングしようとも、
やはり実際山に登りスタミナと筋肉をつけることには及ばない。
そもそもワタクシは身の軽さが身上なので、重いザックを背負うと
現状では極端に動きが制限されてしまいますね。
正直まだまだ体力不足なので、地道に山に登り続け体力作りしたいと
思いマス。
投稿情報: けろぼうず | 2011/09/21 02:02