さて甲斐駒登山の続きでアル。
七丈小屋で再びザックを下ろした。
ここから山頂までは、地図上だとコースタイム2時間半。
何とかお昼までには山頂に着きそうだ。
ちょっと気が楽になり、小屋脇にある水場にてちょっとお水を頂きながら小休止。
で、再び山頂に向けて出発~♪
七丈第2小屋の脇のハシゴを登る。
こちらの小屋も随分コンパクトである。
山頂は未だガスの中。
ひときしり登ると、花崗岩のザレたような岩場となった。
下りで滑らなければよいが。
八合目御来迎場に到着。
石の鳥居が無残にも倒壊した状態になっている。
本来はここからの眺望が素晴らしいらしいが、今は残念ながらガスの中。
鎖にあった記念のプレート。
まさか新婚旅行じゃないよなぁ(笑)
このあたりの岩場は、なかなか登り応えがあった。
と言っても、要所にはしっかりした鎖があり、まったく問題なし。
岩に剣が突き立ててある。
甲斐駒の特徴的な場所だが、パワースポットとされても
おかしくないくらいの、何かしらの「気」を感じる。
ていうか、このあたりから何か霊的な気配を感じるようになる。
おかしいな・・自分は霊感弱い方なんだけど・・・
登りからほとんど人と会っていないからだろうか・・・
いや~まさかね、あまり気にしないようにしよっと・・・(苦笑)
ガスがかかり先は見えないが、確実に山頂は近い。
ふうふう、もう少しだ!
ガスが濃い…と、あんな突端に人がいる!
ど、どうやって行ったの??…ていうかまさか幽霊じゃないだろうなぁ…
ほとんど人にも会わない状態なので、ちょっと背筋が寒くなった瞬間。
と、急にガスが晴れてきて・・・
見えた!山頂の祠だ!
やった!甲斐駒ケ岳登頂!!
時間はちょうど12時。
手を合わせ、登山の無事を感謝。下りもよろしくお願いします。
山頂は明るい雰囲気で広い。
そして大勢の人がいた。
ここまでの道中で、あまり人とも会わなかったため、何かホッとしてしまう。
大体の人が北沢峠から来ていると思われるが、横になって寝ている人が多い気がする。
山頂にて大休止とし、ガソリン代わりのオニギリにがっつく。
山頂自体は晴れていたが、周囲をガスに覆われ視界は効かない。
しばらく見ていたがなかなかガスは晴れず、残念ながら周囲の山々は見えず。
登ってきた経緯から、何とか日帰りできそうだと思われたが、一応休憩を
30分として腰を上げた。
14時には七丈小屋に着きたい。
そうすれば、確実に下山できると思った。
八合目付近からの眺望。
こういう景色は疲れを癒してくれる。
下りはかなり慎重に足を運んだ。
歩いている人の数が普通の登山道より全然少ないのだ。(ていうか、いない)
山頂と小屋付近を除き携帯も圏外だし、ケガしたら終わりである。
七丈小屋に14時10分に到着。
ほぼ予定通りだ。
ここで小休止。
持ってきた3.5リットルの水をほぼ飲み尽くし、新たに水を補給。
この日は土曜日で、2、3名のパーティが、小屋泊まりでちょうど
下から到着していた。
本日の山頂の様子など、少々話し込む。
七丈小屋から登山口である竹宇駒ケ岳神社までは、地図上のコースタイムで4時間10分。
この時点でまだ体力に余裕があり、何とか帰れる自信が出来ていた。
少々飛ばせば、17時過ぎには下山できるかななどとタカをくくっていたが…
岩場の脇にあった石碑には、まるで供えられたように綺麗な花が咲いていた。
光に照らされたコケが綺麗だったのでパチリ。
こんなところにオイシそうなアンパン??
と思ったらキノコだった(笑)
う~む、さすがに疲れてきたか・・・
刃渡りに到着。
よーし、ここまで来ればあとは楽勝だ!
(甘いッ!実はここからが長かった…)
陽は傾きつつあったが、何とか明るいうちに着かねばならない。
登山口から刃渡りまで、地図上のコースタイムだと登りは4時間半、
下りは2時間40分である。
この時間差は相当登りがキツイということであるが、実際はコースタイムの
半分くらいで登ってしまったので、登りは休憩時間等も加味してあると思われた。
で、下りはどうだったか。
実は予想以上に長くツラかった。
写真の時点では樹林帯に光が射していたが、この後すぐに陽は傾き、
登山道は薄暗くなった。
おまけに前章でも触れたが、熊鈴は必携だ!と思っていたのに、車の中に
忘れてしまっていた。
以前ここからの登山道で熊が出て、人を襲ったらしいのだ。
なので、仕方なく大声を出して歩いた。
最初は歌なども歌っていたが、声を出しているうち疲れ、高校の運動部みたいに
イッチ、ニッ!イッチ、ニッ!などとリズムよく行くと具合がイイとわかった。
次第に薄暗くなる登山道で、一人で掛け声を出し歩く俺。
滑稽である。しかし本人は真剣だ。
とにかく誰もいない。たまに気配を感じて、ビクッと振り向く始末。
後半はストックをスキーのごとく使い、走った。
相当疲れていたのに、こんなチカラがまだあったのかと思うほど走った。
マジで怖いのだ!
救いだったのは、登山道自体が適度に湿気がありブレーキが効き、岩なども
なく土のクッションがよく効いていたこと。
しかし登山道を走っていると、自分自身がケモノになったようで、意外な
爽快感も感じていた。
トレランやる人って、こういう感覚なのだろうかとも思ったりした。
最後に岩混じりの急坂となり、ペースは落ちたが無事登山口に到着!
空がまだ明るいうちに着いてヨカッタ!
時間は18時半。
登りだしが5時半だから、結果的には最初立てた想定通りの時間でいったワケだ。
さすがに登った後の充実感は、普通の登山の比ではなかった。
前章にも少々触れた通り、当初どちらかというとモヤモヤした暗い気持ちで入山したが、
(人それぞれ悩みもあるワケで・・・苦笑)
登った後はさすがにスッキリして、不思議と吹っ切れた気分になれた。
実際この後いろいろと身の回りの流れが変わった。明らかに。
この流れが結果どういうことになるのかはわからないが、自身の方向性は見出した心持だ。
登山口の竹宇駒ケ岳神社にて、再び参拝。
「甲斐駒よ、ありがとう」
今後もこの甲斐駒登山は続けたいと思った。
日帰り黒戸尾根は考えるけどネ(笑)
駄文に長々とお付き合い下さり、ありがとうございました。
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