さて縦走2日目です。
翌朝起きるとやはり風邪のせいか体がダルい・・・
そして重いザックを背負ってきたせいで、肩と腰がパンパンに張っている。
ちとまずいかな~と思いましたが、それでもザックを背負うとシャンとしたので、
まあ大丈夫だろうと判断し、6時半に山荘を出ました。
今日は五竜岳にまず登り、その後八峰キレット前半部を伝いキレット小屋まで、
約6時間の行程です。山頂などでの休憩を入れても14時には小屋に着くと想定。
今日も慎重に歩くことを第一として、気合入れて出発です。
早朝はガスっていた山頂付近も、みるみるガスが取れて晴れてきました。
こうなると俄然テンションが上がってきます!
山腹に岩場に取り付いている人が小さく見えてます。
右手唐松岳も雲から出てニョッキリとその姿を現しました。
素晴らしい風景だなぁ。
五竜岳直下は垂直に近い険しい岩場です。
しかし朝方はまだ体にパワーがあり、重いザックを背負っていても特に
問題なく体を引き上げることが出来ました。
しかしすごい空の色だな~
五竜岳登頂!
気持ちいい~ッ!
西側では剣岳も雲から姿を現しました。
東側は完全に雲に覆われています。
これはこれでいい感じの風景。
ここで前日お酒をごちそうになったナイスなオヤジチームと嬉しい再会。
オヤジさんたちはこれから唐松岳に行き、唐松岳頂上山荘で宴会をするそうです(笑)
お互いの無事を祈り写真を撮ってお別れしました。
山頂での至福の時間を過ごし、次なる目標の鹿島槍ヶ岳を望みながら、
さてこれから八峰キレットに挑みます。
五竜岳直下の岩場はなかなか険しいです。
かなりの急角度で下っていきます。
下ってくる途中にミヤマオダマキ発見。
自分的にはこの花、いつもヤバイ岩場で出会ってますが、さすがに綺麗ですね。
おかしな姿勢で撮ったので、ピント甘いし構図が変なのはご容赦。
上の岩場から下ってきましたが、岩にブラ下がりながら撮ってます。
2つ及び3つ手前の鹿島槍ヶ岳を望む写真でわかりますが、キレット全体にガスがかかってました。
五竜岳からの下りの後、いくつものピーク(八峰キレットと言われる所以か?)を乗り越える
アップダウンの激しいコースとなります。
なんと雷鳥君を発見!
G5と言われるピークを過ぎてガレ場になったあたりです。
昨年立山でも出会いましたが、通常の登山中に出会ったのは初めて。
一眼レフを持参していましたが、300ミリ望遠を持ってこなかったことを死ぬほど後悔・・・
標準だとこれが精一杯。
キレットの核心部は小屋の前後の岩場なのでまだ先。
しかしキレット半ばのコースも、危険箇所はないといえなかなかに険しい・・・
しかしこのコース、歩いている人にすれ違うことが非常に少ない。
ていうかあまり人が歩いていない様子。
同じ北アルプスでも穂高あたりに比べるとやはり地味なのか、
そもそもそれなりにハードなコースを避けているのか・・・
このコースを選択する場合、基本的に2泊する必要があるので、
そもそも歩く人の絶対数が少ないのでしょうね。
地図上に休憩によいと出ていた北尾根の頭というピークで昼食。
残念ながらガスで視界は利きません。
今回最終日にテン泊を想定してきているので、比較的食料は豊富にあり、
それらを適宜食べていってます。
(といってもフリーズドライフーズやカップラーメンとかですが)
キレットのちょうど中間地点となる口沢のコルという鞍部を過ぎると、
登山道がかなり険しくなってきました。
右手中ほどに、岩場に取り付くカミさんが見えてます。
この時点で、私はかなりの体力消耗を感じていました。
ザックが異常に重く、肩と腰に食い込んでくる。
特に肩が痛くて、気持ち悪いというか吐き気を覚えるほど。
また腰ベルトの当たる腰骨のあたりの肉は腫れて膨らんでました。
そしてやはり風邪から来る体力消耗がひどかった。
フラフラするほどではありませんが恐らく熱があったと思われ、今回の4日間の登山中
とにかく一番しんどかったのはこの2日目です。
岩場をトラバースする鎖のあるルートですが、このあたり足場も結構狭い。
危険箇所も増えてきました。
垂直に近い岩場を登りきったカミさんが、上からガッツポーズ?しています。
カミさんは岩場が大好きで、こういう箇所でもホイホイと登っていきます。
登り方も女性ながら堂に入ったもので、見ていて安心できます。
私と言えば持ってきた一眼レフを持て余し、ザックに入れてもザックの頭部が出っ張り
頭がそらせず登りで上方確認がしづらいし、肩と首にかけても今度は下りで胸に下がってしまい、
下方足場の確認がしづらいというジレンマになってました。
山岳カメラマンという方々は、重い機材を担いで登山するのだからすごいな。
雑誌とかで見ると、カメラをムキ出しで首からかけている絵が多いのですが、
こういう岩場ではどういう形で持っているんだろう?
ここの岩場も垂直に近くまたそれなりに長い。
ここも右手にカミさんが取り付いてますので、その感じが掴みやすいと思います。
とにかく複数のピークの連続でアップダウンの繰り返しです。
しかしザックが重いと岩場で引き上げる力も相当要るなと実感しました。
普段の感じとは全く違ってましたね。
三点確保を確実にして、ゆっくり慎重にいきました。
ふうふう・・・いや~かなり疲れてきた・・・
しかし地図上では小屋は近い。
もうひと踏ん張りじゃ~
やった~! 無事小屋に到着!
いや~今回はチトバテた…
キレット小屋自体は、木の香りのする大変綺麗な建物でした。
着いたのは14時過ぎだから、何とか想定時間内に収まった感じ。
キレット小屋前にて。
雲が張ってますが、雲海の綺麗な夕焼けとなりました。
しかしこんな綺麗な夕焼けなのに、見ているのはウチら夫婦と男性二人組のみ。
大体いつもの山小屋なら結構皆さん見に来てるんだけど・・・
カミさん曰く、この小屋は緊張感に溢れているとのこと。
確かに、皆さん黙々と明日の準備をしていたような。
因みにここの小屋の従業員は男性しかおりません。
前後に危険な箇所があるため、全員が即救助に駆けつけられる体制を取っているとのこと。
キレット小屋の夕食はハンバーグでした。
ワタクシ、ハンバーグは子供の頃の大好物で、素直に嬉しかったなぁ。
しかし・・・縦走2日目にして体力の消耗がハンパでなく、小屋の階段の上り下りが
ツライほど。ここまでの消耗は正直初めての体験・・・ていうかマジでヤバイだろ!
という感じでしたが、とにかく睡眠を取って体力回復に努めました・・・
う~む、明日は今日よりもハードコースなのに大丈夫かいな??
ということで3日目に続きます。
朝のうちはとても良い天気でしたね!
稜線でこういう天気に恵まれると行った甲斐がありますね。
それにしても体調悪いのに大変でしたね、ご苦労サマでした。
その中でこれだけせっせと写真を撮っているのだからたいしたもんです。
オクサマも岩場が楽しそうだ事(^^;
一眼を首からぶらさげた時は、ウエストに固定出来るバックに入れるか
チェストハーネスを付けると良いですよ。
http://www.etsumi.co.jp/catalog/product_info.php?cid=375&pid=1389&page=2
私も持ってます。
投稿情報: あひる | 2011/08/16 23:03
あひるさん、どうもです。
そうですね、やはり晴天に勝るものはないですね。
特に五竜岳で見た紺色に近い青空はとても印象的でした。
一眼レフの携帯方法に関するアドバイスありがとうございます。
この時はノースフェイスのカメラバッグを使っていて、ウェストベルトも
付いてますが、カラダに付けるのが煩わしくて基本的に手から下げてました。
次回は試してみたいと思います。
あとチェストベルトいいですな!
こんなのがあるとは知らなかったです。
値段も安いので、こちらも購入しておくつもりです。
投稿情報: けろぼうず | 2011/08/18 01:13
すごい。の一言です。
山頂の景色は最高です。
私には絶対無理。体力の限界を感じます。
でもこの景色を見る為にこんな苦労も何とも思わないんですね。
お疲れ様でした。
投稿情報: 双子姉 | 2011/08/19 12:41
双子姉さん、こんばんは。
いや~全然すごくないですよ。
むしろすごいのはカミさんの方かも(笑)
山の絶景は、苦労して歩いていかないとそれが見れない
というところに大変魅力を感じますね。
一度そうなると、車とかで簡単に行ける観光地には全く
興味なくなってしまいます。
(いいんだか悪いんだか…)
あとコーヒーとかビールにしても、苦労してありついた一杯というのは
最高にウマイし、チト大げさですが人生の歓びを感じますね。
ぶっちゃけ自分は貧乏性なんでしょうね(笑)
投稿情報: けろぼうず | 2011/08/20 01:53